特養看護師として働くと、次のようなメリットがある。

1つめは、「介護職としてのキャリアを築ける」点である。特養は65歳以上で要介護3~5の人、または40歳から64歳で特定疾病が認定されている要介護3~5人、または特例が認められた要介護1~2の人用の施設となる。看護師は主に健康管理やさまざまな医療行為を業務として行うが、他にも身体介護にも携わる機会が多い。そのため、自然と対応力が身につくというメリットがある。

2つめは、「日勤がメイン」という点が挙げられる。例外として施設によっては夜間のオンコールを担当することもあるが、基本的には日勤のみで残業も発生しにくいため、病院看護師と比べると体力的な負担が軽く、家庭と仕事の両立もしやすい。

3つめに挙げるのは、「分析力やコミュニケーション能力が伸びる」点である。入居者には高齢者が多く自分の状況や意思を上手く伝えられない人もいるため、わずかな変化も見逃さず、観察して得た情報を分析して何を行うべきかを判断する力が必要とされる。また、その家族や介護スタッフと連携して、入居者やその周りの人達が望む最期を迎えるための、看取り計画を立てるなど、高いコミュニケーション能力が求められる場面も多い。

4つめは、「安定して働ける」点が挙げられる。特養は、倒産リスクの少ない社会福祉法人や地方自治体が運営をしている。そのため、収益も安定しており給与も他の介護施設より高めの傾向がある他、賞与やさまざまな手当がつき、大きなメリットだと言える。